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AgileJapan2010基調再演講演の再演に行ってきました〜!

更新日:2020.07.16 作成日:2010.06.13

今週の火曜日にDevLOVEのイベント、AgileJapan2010基調再演講演の再演に参加してきました。

CHANGE THE FUTURE 「CONTEMPLATION IN ACTION」 〜動きながら考え抜く〜

「研修で、関東にいる間に、DevLOVEのなんらかの勉強会に参加する」ってのが目標だったので、なんとか滑り込み目標達成です。

そもそもAgileJapan2010基調講演って?

「スクラム開発」の源流を生んだ一橋大学大学名誉教授 野中郁次郎氏が行った基調講演のこと。テーマは「実践知のリーダーシップ スクラムと知の場づくり」。野中先生は世界のビジネス思想家トップ30に入るそうです。

参加した中で心に残ったキーワードは次のものである。

心に残ったキーワード

  • 知識は、今日唯一の意義ある資源である
  • 主観と客観はどちらが大事?
  • アリストテレスの知の3つ
  • お金は手段である
  • 開発者は知的体育会系であれ
  • まずは、行動してみて

具体的に一つ一つ振り返ってみる。

知識は、今日唯一の意義ある資源である

今や世界は、資源は豊富にある。その中で意味のあるものは、知識だけである。しかし、その知識がどうやって発生して、分配されているのかわからない。知識の経済学はまだ確立されていない。その中で、野中先生は次のように述べている。

知識には「暗黙知」と「形式知」の2つがあります。暗黙知をチームで共有して形式知化し、それをチームの構成員が活用することで新たな暗黙知が生まれ、それをまたチームで共有して......というスパイラルが、組織的な「知」を創造する、というのが野中先生の提唱する「SECIモデル」の肝です。そして、組織において「知」を循環させ、共有していくには、特に「『場』をタイムリーに作り出すこと」が極めて重要である、と野中先生は主張されています。 [スクラムの祖父語る「開発者は知的体育会系であれ」 - @IT自分戦略研究所](http://jibun.atmarkit.co.jp/lcom01/special/agile2010b/01.html)

共同化→表出化→連結化→内面化→共同化・・・というスパイラルの過程で知識は創造されていくという。

夏合宿が「知」を生むための「場」

ここで、自分のサークルの活動に当てはめて考えてみるというおなじみのパターンを適用する。そう考えてみると、ここでは「夏合宿」が当てはまるんじゃないかな。講演の中にもホンダのワイガヤの話がでてきた。

ホンダのワイガヤとは
  • 3日3晩の生きた時空間の共有で
  • 個のからを破り、全人的な共感と議論(相互主観性)
  • 思考の飛躍、コンセプト構築

と紹介されていた。

サークルに入りたての「夏合宿」というのは、1年生同士もお互いのことを知らず、ましてや、サークルのこともよくわかっていない。初日とかは、お互い探りさぐりの状況。

その中で、B1〜M2までの学年が同じ「場」を共有するのはまさに、この「知」を生むための「場」ではないか?

  • サークルとしての「暗黙知」を1年生に伝える「場」
  • そこから話し合って、それぞれが受け取った「暗黙知」を言語化「形式知」にする
  • 「形式知」をお互いが共有することでまた新たな「暗黙知」が生まれてくる
  • 上手いことできてるんだなとあたらためて認識

主観と客観はどちらが大事?

よく客観的な視点が大切だとか言われるかもしれない。でも、客観からは決して主観は生まれない。何をしたいか、強い思い、主観がなければ客観は生まれない。

これも、確かになぁと感じた。

アリストテレスの知の3つ

  • エピスメーテ: 再現可能な知、形式知
  • テクネ: 技能、実践知、暗黙知 e.g. 工芸品を作る人間国宝
  • フロネシス: 場を作る、知流をつくる。ビジョンを持って、この二つを行き来する。これこそがリーダーシップに必要なもの

相互主観性の発達過程

母と子は、言葉がなくても通じ合える。

  • 感覚の反転 メルロ=ポンティ
  • ミラーニューロン: 相手の行動を見るだけで、自分の脳で同じ部分が活発になる。相手の行動を、自分に映し出すことができる。

知識ビジョン

お金は手段。それ以外でやりたいことがあるはず。それこそがビジョンである。これは、自分自身の価値観にも当てはまる。お金を稼ぐことが目的ではない。そのお金を使ってどんなことがしたいか。お金を稼ぐよりも大切なことを見つけなければ。

3.ありのままの現実

  • 現実 actuality
  • act 行動が含まれている
  • これは、科学では扱えない 「一回性」 Oncenessソフトウェア開発は、工学にしたいけどなかなかならない。
  • それは、そもそも「プロジェクト」という単位が一回性のものだから。
  • つまり、Oncenessの支配下にあるとおっしゃっていた。

開発者は知的体育会系であれ

頭だけで考えて、行動しないのではいけない。 体だけ先走って、何も考慮しないのではいけない。 考えながら、動き続ける必要がある。

どのように働きかけていくか。

これからの行動はどうしていくか。**とにかくやってみる。**これに尽きる。ってことで、フットワーク軽く、どんどん勉強会に参加して、面白い話はどんどん聞きたい。聞いた情報をどんどん発信して、つながりを広げていきたい。

参考

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