1. SIS Lab
  2. >
  3. Blog
  4. >
  5. 『アジャイルレトロスペクティブズ』を読んで振り返りのやり方を学ぶ

『アジャイルレトロスペクティブズ』を読んで振り返りのやり方を学ぶ

更新日:2020.07.05 作成日:2015.06.11

今まで漠然と「ふりかえり」をやってきたが、次の疑問が浮かんできた。

  • ふりかえりとはどのようにすべきか
  • 何を目的とするか
  • どういった方法で行うのがよいのか

本書がこれらの疑問への回答のヒントになるのではないかと思い、内容を押さえる。

「アジャイルレトロスペクティブズ」と銘打っているが、要は「ふりかえり」の教科書である。

ふりかえりとは

ふりかえりは、以下の5つの内容で構成されるべきである。

  1. 場を設定する
  2. データを収集する
  3. アイデアを出す
  4. 何をすべきか決定する
  5. レトロスペクティブスを終了する

1. 場を設定する

まず、ふりかえりの始めに以下の点についての合意を取る。

  • 目的
  • 何にフォーカスするか、何に着目するか
  • 所要時間
  • 時間の使い方

また、チームの約束を決める・レビューする。(ファシリテートの文脈だと、「グランドルール」に該当する)

場を決定する時間を飛ばしたり、「節約」してはいけない。後々ふりかえり中に、口を開かない、集中できないなど問題が発生する。

場を設定しないことは高くつく。

これは、私も経験がある。ふりかえりの目的がはっきりしていないと、何をふりかえればよいかが分からなくなり、話がまとまらない。

また、いきなり本題から入っていっても周りの人のモードが切り替わっておらず、集中できていないことがあった。

まずは、場をあたためる、目的・ゴールを定めることが重要である。

2. データを収集する

Photo: undefined by Garrett Coakley

まずは、客観的なデータを収集することから始める。客観的なデータとは、以下のイベントやメトリクスなどである。

イベント

  • ミーティング
  • 何らかの決定
  • チームメンバの変更
  • マイルストーン
  • お祝い事
  • 新しい技術

など、チームの誰かに関係のあるすべてのイベントを指す。

メトリクス

  • バーンダウンチャート
  • ベロシティ(速度)
  • 不具合の発生数
  • 完了したストーリーの数
  • リファクタリングされたコード量
  • エフォートデータ(工数の算出元になるデータ)

次に、感情のデータを集める。感情のデータとは、怒り・悲しい・楽しいなど各個人の気持ちを表すものである。例えば、カラードットシールなどで、気持ちの浮き沈みを表すなどが挙げられる。

データ(客観的データ、感情データ)を集めることで、共通の理解を作ることができる。この共通理解がなければ、ふりかえりでメンバが集まってきても、個々の自分だけが知っているデータだけでものを考えることになってしまう。

共通理解ができることで、「チーム」として変更や試みにコミットできる。

3. アイデアを出す

チームに、以下のことを調査・検討してもらう。

  • 成功へと繋がる状況、相互作用、パターン
  • 不具合や欠陥はどうだったか、なぜ起きたか
  • リスクと予期しないイベントや結果

問題が起きると人はすぐに解決策を求めるが、最初に思いつく策はだいたい間違っている。

このフェーズでやるべきことは、以下2点を「チーム」で一緒に考えること。

  • どんな解決策があるか、さらなる可能性を調べること
  • 問題の原因とその影響をみて、分析的に考えること

このフェーズでアイデアを出すことで、チームはより効果的な働き方に気付くことができる。その気づきこそが、レトロスペクティブス、ふりかえりの効果である。

4. 何をすべきか決定する

試みやアクションを計画するチームに、構成やガイダンスを提供すること。

計画を作ったら、担当者の割り振りを決めること。個人のコミットメントがないと、人々はチームのタスクだと思い、誰もやらなくなってしまう。

5. レトロスペクティブスを終了する

経験を文書化する方法を決めて、フォローアップを計画すること。

  1. 場を設定する
  2. データを収集する
  3. アイデアを出す
  4. 何をすべきか決定する
  5. レトロスペクティブスを終了する

を使うと、チームに以下の考える癖が身に付く。

  • 異なる視点を理解する
  • 自然な順番で考える
  • 現在の仕事のやり方やプラクティスに包括的な視点を持つ
  • 予定調和で終わらせず、必要なところでは議論を許容する
  • 具体的なアクションや試みを次のイテレーションで使えるようにしてふりかえりを終える

参考

B! Pocket
スポンサーリンク

Related contents

BOOK

2014.10.09

知のグループウェアとしてのファシリテーション〜ザ・ファシリテーター〜

BOOK

2014.10.04

参加者の発言を促すファシリテーターの技術 〜ザ・ファシリテーター〜

LIFE

2015.07.12

ワールド・カフェ形式の振り返りをやってみた感想

LIFE

2015.07.05

「ワールド・カフェをやろう!」の事例からからみる目的と問い

LIFE

2015.06.28

ワールド・カフェのプロセス

LIFE

2015.06.28

ワールドカフェの問いを作るには?

LIFE

2020.12.31

2020年のふりかえりと2021年の目標

TECH

2020.03.31

小さな習慣・アウトプット駆動生活〜ブログメンタリングのふりかえり〜